「知力」をもつ人だけが勝者となる現代
世間では、結果が出ているかどうかが外からみてはっきりと分からないのに「苦労せずして結果を出す」かのように記された学習法の本が非常に多くあります。
それらは全て誤ったものだとはいえません。
方法論の基準は「どうすれば楽にできるか」ということに尽きるからです。
つまり資格試験や入学試験の成功から職場の経歴を上げることにいたるまで「ある成果を出すための一番短い道のり」を見つけることこそ学習の方法論の目的なのです。
ただし、世に溢れている「ラクラク勉強法」などのたぐいの本には一つ、欠点があります。
それは客観的な成果がしっかりと記載されているものが意外に多くないということです。
そういった面で私の方法論とは相違しています。
私だけのパフォーマンスであれば、「荘司の実力があったのだろう」と受け取られるのみとなってしまうかもしれませんが、司法試験の際に塾で指導した生徒達や私の娘の場合でもその方法論が結果をだしたのです。
だからこの本はある程度やる気を持っている人にとって絶対に力になれる自負があるのです。
今日の社会において人の最も大切な財産は「知力」だと言ってもよいでしょう。
莫大な設備と土地をもつ企業でも、時代ごとの変化に巻き込まれたらあっという間に会社の経営破たんや破産に陥ってしまいます。
私は職業柄、そういった経営者達をうんざりするほど見てきました。
現在、世界中でもてはやされているグーグルやマイクロソフトなども創業者が初めから巨額の資金をもっていたわけではありません。
彼らは「知力」で世界征服したのです。こういった流れはこれから先もっと顕著なものになります。
つまり「知力ある者」だけが、社会の中で勝者となるのです。
わが日本における「ネット長者」達も全て自分達の「知力」でもって勝負に挑んだ人たちばかりではありませんか。
この本では資格試験や入試に向き合っている人達に「一番短い時間で目標を達成する方法」をご説明することをひとつの目当てとしています。
しかしそのように定められた目的のみならず、知力を多く蓄え、それを持って職業の技能を向上させ、有意義な仕事をしたいと希望する全ての大人たちのためにも様々な技術をお教えします。
ただし、えらそうなことを言っている私自身も、ずっと能率の上がる学習法を豊中の塾で行ってきたわけではありません。
本当の事を言えば、大人になってからは学習法の本などを読み、それを実際に行動に起こせたことはそれほどありませんでした。
自分が思い描く理想の姿と現実とのはざまで自分自身が嫌になってしまったこともあります。
読者のみなさんも色々な「勉強本」や「自己啓発本」を読み、「さぁ、やろう!」と意気込んだものの、あとから思い起こすと「実行できていなかったなぁ」と後悔したことはありませんか。
それはあなた方のせいではないのです。
学習法、ことに「大人のための学習法」をご案内した本は、大きく分類すると2つに分けられます。
一つは「日経新聞を読む」「自分の書斎をもつ」「通勤時間を使う」など日常生活の中での慣習や取り組み姿勢、態度などに重きがおかれているものです。
ただし、それらには資格試験や入試についての専門的なことは記載されていません。
もう一つはある資格やある学校の入試にむけた対策法、あるいは経験談などが記載されていて、その他の学習を初めから狙いどころにしていない本です。
もちろん二つの真ん中に位置づけできる書籍もありますが、著者の経歴などを確認するとどちらに重きを置いているかが察知できます。
(一般的にアドヴァイザーなどが著す勉強本は前者が多く、塾の講師によるものは後者が多いでしょう。)
前者に偏りがちな人は、勉強の用意をする姿勢や気構えは出来るものの「実際のところ何から始めたらよいのか分からない」ということになりかねません。
また後者だと、「ある資格試験やある塾の入塾試験にしか対応できない勉強法しか分からない」ということになってしまいます。
そこでこの本の中では大人が様々な資格試験で合格をめざす時にも、また学生が入試するときにも「絶対にためになる広く使える技能」をご案内しています。
そしてそれにあたって、脳科学や心理学などの理論的な根拠を出来るだけ分かりやすく記すように努力いたしました。
前回の記事はコチラ→【超勉強法で最速に結果を!】